水分活性の測定について

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水分活性の測定方法

水分活性の代表的な2種類の測定方法はつぎのとおりです。

平衡重量の測定

一般的にはコンウェイユニットが用いられます。この方法は高価な機器を必要としないというメリットがあります。
但し、操作が煩雑であり、揮発性物質を含む試料では正しい値を得られない問題があるため、アルコール等揮発性物質を含む試料では、次に示す蒸気圧法を用いる必要があります。

平衡蒸気圧の測定

水分活性の値(Aw)は、容器内の水蒸気圧(P)と、純水の蒸気圧(P0)の比の値となるため、[Aw=P/P0]の式で表すことができます。密閉した容器内の水蒸気圧の測定には、いくつかの方式が挙げられます。

鏡面冷却式(露点/冷却鏡法)

ある温度において相対湿度が100%となると結露が発生しますが、その時の温度を露点と呼びます。露点の値から水蒸気圧を算出することができますが、鏡面冷却式の測定では、センサ部にある鏡面の温度を制御して強制的に結露を発生させます。その時の温度を露点として読み取ります。他の方式と比較して、大型で高価な測定装置になることが多いですが、高い測定精度を確保することができる方式です。

静電容量式

湿度センサの測定原理として、一般的な静電容量式は、センサ部となる感湿素子への吸湿・脱湿による静電容量の変化を測定しています。近年はデジタル出力機能を備えた小型MEMSセンサが主流となっており、水分活性測定でも使われることがありますが、アルコールなどの揮発性物質への耐性が比較的低いことから、経年劣化が早く進んでしまうという懸念があります。

電気抵抗式

電気抵抗式では、センサ部となる感湿素子への吸湿・脱湿による電気抵抗の変化を測定しています。原理上、低湿領域の測定を不得意としていますが、食品や化粧品等で必要となる水分活性領域での測定には問題無く対応しており、また、アルコール耐性に優れていることから、例えば食品衛生法では電気抵抗式の測定器を用いるように指定がされています。

次のページで、水分活性測定システム 電気抵抗式を使った具体的な測定方法の事例を紹介いたします。